我が家の3Dプリンター

2015年5月に購入した3Dプリンター(XYZ社ダヴィンチ1.0)ですが、釣具のみ作っています。20個以上釣りのカゴを作成しましたので計60個以上の部品を出力した事になります。
今の所、ダヴィンチ1.0が壊れた、動かないなどの不調はありません。
だたキャリブレーション(台座水平調整?)でエラーにしかならず、使えようになるまで大分時間がかかった事はあります。(その時は調整ネジを締めても緩めてもエラーにしかならず少しずつしか調整出来なかったので3つの測定ポイント毎でエラー表示から数字が出るようにして調整しました)
この3Dプリンターですが、すでに販売停止になっているようです。3Dプリンターはどんどん新しい物が出ているようなのでサイクルは早いように感じます。
XYZ社のABS出力可能な製品で見てみると新型のProとか2ヘッドの物とか3Dスキャンが可能な物とか出ています。
私はABS出力で釣りのカゴが作成出来れば良いので現在の物で満足していますが、新商品の新機能には惹かれます。
巨大な3Dプリンターの置き場所に困らないWiFi機能、最新の台座調整、最新のソフトウェアによる外郭の厚さ選定など欲しい機能ばかりです。
ただ10万円くらいするので買い替えは考えていません。また釣りのカゴを60個以上作らないと釣具を買った方が安かったとなりますので頑張って使い続けてみようと思います。
さてXYZ社のソフトウェアについて記載したいと思います。購入当初はプラスチックのインク(フィラメント)を沢山使って頑丈な物が出来る設計になっていましたが、新しいソフトウェアになる度にフィラメントが節約になるようになりました。実用品を作る分にはフィラメントの節約よりも頑丈さが必要なのでXYZ社のサポートセンターから古いソフトウェアを頂き、それから更新しておりません。(外郭とサポートの量が若干違うだけなのですが海に投げ込む道具なので出来るだけ頑丈にする必要があります)
前述しましたが新型のProには外郭の厚さ選定機能があるようなのでソフトウェアでの悩みは無くなりそうですが、Proでは無い旧型?を購入する場合には注意が必要です。
これから3Dプリンターの購入を考えている方には、購入される前に以下の確認をしてから購入した方が良いと思います。(私の想定外の事だったので)
①3Dプリンターの置き場所
3Dプリンターはデカイくて重いです。また出力中は音が出ます。寝室に置くのはお勧め出来ませんし、狭い部屋に無理やり置くのも邪魔になります。(私は置き場所に失敗しました)
②出力音の確認
結構うるさいです。マンションにもよりますが、騒音問題になるかもしれません。物によりますが出力時間9時間で夜中に稼動させておきたい時もあります。
③成形物
非売品の作成には重宝しますが、100均で売っているような物をつくるのはコスト的に無駄です。
実用品を作るにはアセトンで溶かして強化したり、ヤスリで削ったりと大変面倒なので、趣味でやってみたい方以外は100均での購入をお勧めします。
私は作りませんが色を塗る前提で置物を作るのは良いと思います。(デザインが大変そうですが)
家庭用3Dプリンターはプラステックの物を自由に作れるのですが、作る物が無いと後悔するかもしれません。
ここからは釣りのカゴのデザインをしてみようと思います。使うSoftwareはAUTODESK123D Designというフリーソフトです。
(正規サイトは2017年3月31日で終了したようですがDownload可能なサイトはまだあります)
このページからDownloadしてInstallします。
Installが終わったら以下の画面が立ち上がると思います。
ここから釣りのカゴの頭部分、胴体のデザインに入っていきます。まず頭ですがロフト機能を使います。(まずは円を並べます)
Primitives -> Circleを選択
Radius(半径)
コピー:Ctrl + C
ペースト:Ctrl + V
Transform -> Move / Rotate
Transform -> Scale
Enterするとこうなります
もう一つの円を作るのに繰り返します
Enterするとこうなります
次にロフトです(Construct -> Loft)
すべての円をCtrlクリックしていないと出来ません
不要な円を削除します(Transform -> Move / Rotate)
頭の厚さ2mmにします
2mmを選ぶと(Modify -> Shell)
外径36mm高さ25mm、2mm厚(内径32mm)の頭が出来ました
次に半径4.7mmのパイプをつけます(半径4.7mm、高さ18mmの円柱おきます)
軸を合わせて高さも合わせます
コピペして少し移動しておきます
余分な出っ張りを無くします(Combine -> Subtract)
Subtractを選んだ後は最初にパイプをクリックします
その後、頭部分をクリックし
関係の無い所をクリックするとこうなります(頭部分と重複しているパイプをカットします)
不要な輪をクリックしてDeleteし、頭部分を元の位置に戻します
下向きから結合させます(Combine -> Merge)
Merge後パイプと頭をそれぞれクリックして、最後に関係の無い場所をクリックします
合体しました
次に上から穴を空けていきます。3Dプリンターでの出力と穴の大きさが違うので、真ん中の直径2mm穴用は3mmでデザイン、他は4mmでデザインします
半径1.5mm高さ30mmの円柱を軸に合うように移動しました。これから先程やったCombine -> Subtractで頭部分に穴をあけます。Substract ->頭部分クリック -> パイプをクリック
真ん中に穴が空きました。同じように4方向に穴を空けていきます。(半径2mm高さ30mmの円柱を真ん中の軸に合わせてコピペして4方向に8mm移動
Combine -> Subtractで頭部分に穴をあけます。Substract ->頭部分クリック -> パイプをクリック(4回)
半径18mm高さ70mmの円柱から半径16mm高さ70mmの円柱をくり抜きカゴのボディを作ります(くり抜きはCombine -> SubtractでSubstract ->半径18mm -> 半径16mm)
頭部分を移動させてボディに合わせ、Combine -> Mergeで合体させます
水抜き穴を3つ4方向に空けます(直径5mmのパイプを90度回転させます)
コピペで6つ作り、均等な位置に配置します
Combine -> SubtractでSubstract ->カゴ -> パイプ x6回
最後は一番下に付けエサ収納の為の穴を横に一方向作り終了です(2.5mm半径高さ50mmの円柱を90度回転して下に配置します)
少し縦に伸ばす為、変形させます(Transform ->Scale -> Non Uniform)
1.4倍に縦に伸ばしました
最後にCombine -> SubtractでSubstract ->カゴ -> 変形パイプでカゴ上部分の終了です
SAVEは左上のAUTODESK 123D DESIGNからSAVE -> To My Computerになります
3Dプリンターで作る釣り具(カゴ)に必要な物
ー PC
ー 3D CAD Software
ー 3Dプリンター
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ー ABSフィラメント
ー ステンレス棒
ー シリコンチューブ
ー ワッシャー(錘)
ー 丸オモリ
ー 工具
ニッパ(ステンレス棒切断)
ラジオペンチ(ガスコンロでのステンレス棒曲げ)
ペンチ(ステンレス棒曲げ)
トンカチ(オモリを叩く)
あると便利な物
木材(オモリをトンカチで叩く時)
木材の削りに(オモリを叩く時の穴空け)
次にカゴの下部分のデザインに入ります。逆さまが印刷しやすい形状なので逆さまにデザインします。まずは直径36mm厚さ1.6mm、高さ5mmの部品をデザインします(内臓する錘:ワッシャーの直径が32mmなので0.4mmの余裕を持たせます)
これも円柱からCombine -> Subtractで半径18mmの円柱から16.4mmの円柱を切り抜きます
この上からロフトでデザインします(半径18mm円を高さ5mmに、半径14mm円を高さ14mmに、半径10mm円を高さ18mmに設置してロフト)
ロフトにはCtrlクリックで全部選んでいる必要があります。厚さを2mmに選択します(底辺をクリックしてModify -> Shell)
Mergeして9mm半径で穴を空け完成
Combine -> Subtract
SAVEは左上のAUTODESK 123D DESIGNからSAVE -> To My Computerになります
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最後に下カゴの蓋(上部)のデザインをします。(上部半径15mmで3mm高さ、中部半径18mmで高さ2mm、下部半径16mmで高さ2mm、最下部半径8mmで高さ2mm)
下から上に重ねていきます
すべてMerge(Combine -> Merge)して直径3mm穴を空け完成(Combine -> Subtract)カゴ蓋をクリック->3mmパイプをクリック
SAVEはもちろんの事ですが、すべてのデザインをSTLファイルにします
STLファイルへは左上のAUTODESK 123D DESIGNからExport -> STLになります(とりあえずFineを選びましょう)
その後STLファイルを開くとXYZ Wareになるので3D印刷用の3Wファイルを書き出します。
書き出しの設定は詳細タブをクリックし、品質:非常に良い、ラフト、サポート、自動修復をチェック、3D密度:90%、シェル(外郭):太い、レイヤの高さ:0.1、速度:低速にします。
この後3WファイルにSAVEしてデザイン編は終了となります。
この後は3Dプリンター出力、ヤスリがけ、アセトン処理、カゴ組み立てになりますのでこちらのページをご参照下さい。
長くなってしましましたが3Dプリンターでの釣具(カゴ)のデザインでした。
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